Die Lorelei なぜだか分からないけど、心寂しくて、
2010年6月3日 ポエム
Ich weiß nicht, was soll es bedeuten,
Daß ich so traurig bin;
Ein Mährchen aus alten Zeiten,
Das kommt mir nicht aus dem Sinn.
Die Luft ist kühl und es dunkelt,
Und ruhig fließt der Rhein;
Der Gipfel des Berges funkelt
Im Abendsonnenschein.
Die schönste Jungfrau sitzet
Dort oben wunderbar
Ihr gold’nes Geschmeide blitzet,
Sie kämmt ihr gold’nes Haar.
Sie kämmt es mit gold’nem Kamme,
Und singt ein Lied dabei;
Das hat eine wundersame,
Gewaltige Melodei.
Den Schiffer im kleinen Schiffe
Ergreift es mit wildem Weh;
Er schaut nicht die Felsenriffe,
Er schaut nur hinauf in die Höh’.
Ich glaube, die Wellen verschlingen
Am Ende Schiffer und Kahn;
Und das hat mit ihrem Singen
Die Lore-Ley gethan.
なじかは知らねど 心わびて
昔の伝えは そぞろ身にしむ
寂しく暮れゆく ラインの流れ
入り日に山々 赤く映ゆる
麗しき乙女の 巌に立ちて
黄金のクシ取り 髪の乱れを
梳きつつ口ずさむ 歌の声の
くすしき力に 魂も迷う
漕ぎゆく舟人 歌に憧れ
いわねも見やらず 仰げばやがて
波間に沈むる 人も舟も
くすしき魔が歌 歌うローレライ
この岩についての記述があった。
ローレライ Lore-Ley :
ローレ Lore は妖魔、ライ Ley は岩。
ハイネの詩が民謡調なのではなくて、
ジルヒャーの作曲が、民謡調なのだと思う。
リスト作曲は傑作です。ピアノ部分もまるで違う。
ジルヒャーの曲は歌いやすさもあって、
フォークソングとして歌われているようです。
辞書を編纂したドイツ語のN教授が、
実際に現地で歌われているローレライは、
俗っぽくてがっかりした。と、おっしゃっていましたが、
同じ事を、「あの音楽どうにかならないものか。」
と、ブログでつぶやいている方がいらっしゃる。
ハイネの詩の抒情とラインの景観は、
どういう音楽を求めているのか考えさせられました。
画像は h ttp://www.loreley-touristik.de/index.php より引用。
Danke schön
Daß ich so traurig bin;
Ein Mährchen aus alten Zeiten,
Das kommt mir nicht aus dem Sinn.
Die Luft ist kühl und es dunkelt,
Und ruhig fließt der Rhein;
Der Gipfel des Berges funkelt
Im Abendsonnenschein.
Die schönste Jungfrau sitzet
Dort oben wunderbar
Ihr gold’nes Geschmeide blitzet,
Sie kämmt ihr gold’nes Haar.
Sie kämmt es mit gold’nem Kamme,
Und singt ein Lied dabei;
Das hat eine wundersame,
Gewaltige Melodei.
Den Schiffer im kleinen Schiffe
Ergreift es mit wildem Weh;
Er schaut nicht die Felsenriffe,
Er schaut nur hinauf in die Höh’.
Ich glaube, die Wellen verschlingen
Am Ende Schiffer und Kahn;
Und das hat mit ihrem Singen
Die Lore-Ley gethan.
なじかは知らねど 心わびて
昔の伝えは そぞろ身にしむ
寂しく暮れゆく ラインの流れ
入り日に山々 赤く映ゆる
麗しき乙女の 巌に立ちて
黄金のクシ取り 髪の乱れを
梳きつつ口ずさむ 歌の声の
くすしき力に 魂も迷う
漕ぎゆく舟人 歌に憧れ
いわねも見やらず 仰げばやがて
波間に沈むる 人も舟も
くすしき魔が歌 歌うローレライ
この岩についての記述があった。
第8回 ローレライ Lorelei
「ラインの河下りで、マインツ Mainz の少し下流、ビンゲン Bingen の鼠の塔(モイゼトゥルム) Mäuseturm を過ぎるとやがて見える右岸に屹立(きりつ)する133メーターの巨大な巖根(ローレライの巌)と、その遥か高みに座り、黄金(こがね)の櫛で黄金の髪を梳(くしけず)りながら歌う絶世の美女ローレライ。フリードリヒ・ジルヒャー Friedrich Silcherの旋律で。「なじかは知らねど心侘(わ)びて、昔の伝えはそぞろ身に沁(し)む Ich weiß nicht, was soll es bedeuten, daß ich so traurig bin; ein Märchen aus uralten Zeiten, das kommt mir nicht aus dem Sinn.」。ローレライの 妖しい唄声に惹かれ、操船を誤った船乗りたちは暗礁に舟を砕かれ、水の藻屑となるのだ。しかし、あそこに一体どんな「昔の伝え」がまつわっているのか、と自問して見ると、私たちは、その知識がハインリヒ・ハイネ Heinrich Heine のこの詩に仄(ほの)めかされている朧(おぼろ)げな内容を一歩も出ないことに気づく。
あの険(けわ)しい巌は中世既に「こだまの巖」として名高く、人人はうつろな内部に小人たちが棲んでいて声を返して来ると信じた。そこで付いた名前がローレライ、ルールライ Lurlei 、ロールライ Lorlei (精霊の巌)。更に十九世紀ロマン派の想像力が刺激される。この巌を館とし、中に蔵(かく)されたニーベルンゲンの宝を守護するルーレライ Lureley という水の精を主人公とする幾つかの物語を書いたのはクレメンス・ブレンターノ Clemens Brentano だが、イメージは統一されないまま終わってしまった。ついで ヨーゼフ・フォン・アイヒェンドルフ Joseph, Freiherr von Eichendorf および オットー・ハインリヒ・フォン・レーベン Otto Heinrich, Graf von Loeben がそれぞれこれを作品の素材とした。レーベンの物語『ローレライ。あるラインの伝説』Loreley, eine Sage vom Rhein.(1821年) 自体より大事なのは、その巻頭を飾る詩である。この詩こそブレンターノによって提供された情景、巌頭で髪を梳る魔性の水の精、という一幅の美しい絵に仕上げを施したのであり、先のハイネの詩(1823年成立。1824年刊行)はこのレーベンのヴィジョンを採り上げたもの。 ハイネはレーベンの詩の技巧に富んだリズムを素朴で親しみ易い民謡調に移し、内容を「昔むかし.....」に投影した。これで私たち日本の人間にとってまで、あのラインの巨巌が「なじかは知らねど」魅力溢れる存在となった次第。
ローレライ Lore-Ley :
ローレ Lore は妖魔、ライ Ley は岩。
ハイネの詩が民謡調なのではなくて、
ジルヒャーの作曲が、民謡調なのだと思う。
リスト作曲は傑作です。ピアノ部分もまるで違う。
ジルヒャーの曲は歌いやすさもあって、
フォークソングとして歌われているようです。
辞書を編纂したドイツ語のN教授が、
実際に現地で歌われているローレライは、
俗っぽくてがっかりした。と、おっしゃっていましたが、
同じ事を、「あの音楽どうにかならないものか。」
と、ブログでつぶやいている方がいらっしゃる。
ハイネの詩の抒情とラインの景観は、
どういう音楽を求めているのか考えさせられました。
画像は h ttp://www.loreley-touristik.de/index.php より引用。
Danke schön
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